2013-01-01から1年間の記事一覧
ブラウン管の未来が気になります。 "Turtle" Nam June Paik, 1999
美しいものに魅せられて、ぼーっとするさまを「うっとりする」と言いますが、ここでの《うっとり》は金工技法のひとつで、前者とはイントネーションの違いで区別します。 刀装具とは鞘や鐔(つば)など、刀剣に付随するアクセサリーのことを指します。画像は…
刀剣はドキュメントとは違い、立体です。仮に元重ね(厚み)が8ミリある刀剣の撮像をする場合、その半分の4ミリが被写界深度内に収まらなければ、拡大時にピンボケとなってしまい、鑑賞に堪えません。私の実験結果では、この限界が800dpiでした。ピント合…
世界共通のようです。 2007年10月5日 イスタンブール ビエンナーレの会場で
ううん、ちょっと暑いだけ。 2007年10月1日 ヴェネツィア とある通りにて
専用台はアルミの板の長辺両端を『コの字型』に折り曲げて、強度とガイドレールの役割を持たせています。長辺の長さは120センチあり、この長さをベンダー加工してくれる工場も少ないのですが、『コの字型』に折り曲げてもらえる工場はもっと少なく、そこに公…
刀剣、いわゆる日本刀の中で『刀』に分類されるものは、刃長2尺3寸を定寸と呼び、中心(なかご)を含める総長は90センチ以上(例外もあります)です。長尺のため、これまでは大判インクジェット・プリンタで出力していましたが、先日、ようやく出逢ったプ…
はい、彼のことです。 "Aida Makoto" walking on the great wall, 2007
最近は2,000万画素を超えるデジカメも珍しいものではなくなりました。例えば2,400万画素を謳うデジカメの撮像素子は6,000x4,000もありますので、350dpiでA3ノビサイズの大きさまで対応できる計算となります。 しかし、小さなCCDやCMOSに無理やり詰め込んだ…
オフセット印刷などの商業印刷では、写真の解像度は350dpiでの入稿が一般的です。これは線数175本の2倍...ここでは省略しますが、印刷目的であれば、原寸大で350dpi、拡大印刷の場合はそれ以上の解像度が求められます。 高解像度で撮像したデジタル画像は、…
彼は日焼けしません。 "A-Cho" Marvin Minto Fang
スキャナ本体をオーバーヘッドで作動させることができても、読み取り範囲を超える長さの刀剣を撮像するには、画像の繋ぎあわせのため精巧に平行移動する機構を考えなければなりません。そこで、本体と組み合わせることで解決できる専用台の設計・試作をしま…
文化財のデジタル・アーカイブを目的とする場合、可能な限りありのままの姿を残す事が重要です。故に、このブログでは『撮影』と『撮像』の定義を使い分けています。 『撮影』はライティングの技術を駆使して陰影をコントロールし、レンズの被写界深度を巧み…
高度に研磨された刀剣は貴金属のような光沢があり、鏡のように周囲を映し込んでしまいます。このため、撮影自体も難しいのですが、カラーでの表現はさらに技術を必要とします。これまでに発刊された多くの刀剣書の写真が黒白であるのもそのためです。 玉鋼(…
逆さでの作動と焦点距離の調整ができた時点で、次は撮像台の設計・製作に触れなければならないのですが、すでに実機が稼働中ですので、この機種の試作段階での写真を掲載します。 画像右側の白い物体は市販のA4サイズのスキャナです。撮像台を挟みこむように…
刀剣は見所満載で、姿形→地金→刃文→中心(なかご、茎とも言う)の順序で鑑賞するのが一般的です。中でも光の反射でキラキラと輝く刃文は、まるで宝石や貴金属のような美しさがあります。長尺の太刀や刀を鑑賞する場合は袱紗等を持った左手で刀身を支え、光源…
非接触で撮像するためには、ガラス面からある程度の距離が必要です。パソコン周辺機器として認識されることの多いスキャナですが、光がレンズを通りCCDに届くのはデジカメと同じです。であれば読み取りユニット内のレンズとCCD基板を前後に微移動させること…
この数年でスキャナによる撮像方法が広まりましたが、カメラによる撮影も行われています。初期の頃は黒の毛氈に刀剣を寝かせ、照明を当てて真上から撮るというシンプルなものでしたが、独自の工夫を重ね、より鮮明な写真を撮ることに成功しているフォトグラ…
PM2.5などの公害が大問題になっていますが、 2008年の北京は、嘘のような青空が広がっていました。 試合開始前の練習風景を、右翼後方のブルペンから眺めています。 2008年8月22日 北京 五棵松棒球場にて
まるでプロレスラーのような巨漢がアンダーシャツもなしにユニフォームを羽織り、30cmはあろうかという超特大の葉巻を右手の人差指と中指に挟みながらブルペンに登場した姿は、とても現役のピッチャーには見えませんでした。 キューバの英雄、ペドロ・ラソ投…
長尺の刀や太刀の場合、造り込み(刀剣の構造、詳しくはWiki等をご参照ください)は鎬造りが一般的です。平造りの短刀であれば刀身をガラス面にほぼ平行に置くことができますが、より立体的な形状の鎬造りでは鎬地と平地のどちらか一方だけが接地するため、 …
市販のスキャナはそのほとんどがA4サイズですが、A3サイズの製品も販売されています。このサイズですと、寸延短刀までであれば直接ガラス面に載せて一度で撮像することができます。通常スキャナはガラス面にピントが合うように設計されていますので、刀身を…
市販のフラットベッド・スキャナをオーバーヘッドタイプのように使用するには、逆さにして作動させなければなりません。もちろん各メーカーとも、そんな使い方は推奨していませんので、分解した時点からすべて自己責任です。 形状に違いはあるにしても、ガイ…
フラットベッド・スキャナはコピー機のようにガラス面に書類や写真等の平面な対象物を置いて画像を読み取るのが本来の使い方です。中にはフィルム等の透過原稿に対応したものもありますが、それ以外の使い方をあまり想定していません。 スキャナは、読み取り…
ちょうど2年前に、ふとしたきっかけで「刀剣の撮像とデジタル・アーカイブ」についての研究を始め、同時に業務用スキャナの性能比較調査等を実施しました。1年ほど前からは自身で専用機の設計・製作に取り組み、すでに数機種が稼働中です。 それぞれの専用…
ここでは小さな画像しか載せることができませんが、下の写真は16bit (color 48bit) TIFF 800dpiで撮ったものです。表裏で6枚のカットを繋ぎあわせ、元画像のサイズは約1.6GBあります。最終的に高精細等倍プリント出力を目的としていますが、デジタル・デー…
これまでに開発された専用撮像機はプロトタイプに近く、量産が見込まれないことから非常に高価なものとなっています。そこで市販のスキャナを改造し、これに専用の撮像台を組み合わせ解決することにしました。刀剣を直接プラテンガラスに置くとキズをつける…
刀剣専用のスキャナは私の知る限りこれまでに2機種開発・販売されています。ラインスキャナでの撮像はカメラでの撮影と違い、光を刀身に均等に当てることができますので、切先から中心尻まで鮮明で高精細な画像を得ることができます。しかしながら前述の専…
まだ銘も切られていない新作刀を撮像しました。姿形が美しく、鎬筋まで届く重花丁子がいっそう華やかです。最高の研磨が施されています。 ずっと迷っていましたが、本日ブログ・デビューです。 これから少しづつですが、撮像方法や写真などを紹介していきた…