Spare Time Studio

刀剣・刀装具を中心とした高精細画像と『美』にまつわる話を綴る”空閑工作室”

ピーカンとアルネ・ヤコブセン

"El Nikkor 105mm F5.6 (F5.6)" 写真用語で使う”ピーカン”とは一説に、ピースブルーのように晴れ渡った空のことを言うのだとか。ブログの更新はあまりにも久しぶりで、色んな意味でリハビリが必要なようです。 文字面にピントを合わせて撮ってみました。同面…

掛け軸の撮影【1】《川端龍子》

五月に一度だけ更新したっきりで、季節はとっくに紫陽花に移ってしましました。 seemore1213 (id:f681234112) さま、遅くなって申し訳ありません。 お約束していた超高精細画像、ぜひ下記よりご覧ください。きっと、これまで経験したことのない世界が広がり…

まるで、水彩。

五月をお知らせします。 川端龍子 (1885-1966) "藤花之圖"

刀装具の撮像【5】《露象嵌》

これは小柄(こづか)と言って、刀の鞘に収める刀装具の一つです。袋状になっており、ペーパーナイフのような小刀を差し込んで使用します。実際に紙を切ったりするのですが、司馬遼太郎さんは小説の中で、土方歳三が爪切りのように使う描写をしています。 丁…

折り返し鍛錬

久しぶりの更新です。 2014年3月24日 髙見國一 鍛刀場にて

イチオシのブログ

このところブログから離れているのですが、久しぶりにログインしてみたら私のブログを紹介していただいている記事がございました。 有崎( ´_ゝ`)崎有 http://arisakimurasaki.hatenablog.com/entry/2013/11/27/155213 初期の頃から、と言ってもほんの半年ほ…

刀職 白銀師 (しろがねし)

刀剣の製作は刀鍛冶だけではなく、研磨師や鞘師、塗師など様々な職方の手を経て完成します。日本刀が総合芸術作品と言われる所以です。 刀匠が製作した「できたてホヤホヤ」の刀剣は刀匠自らが荒研ぎをします。これを「鍛冶押し」と言うのですが、この状態の…

刀剣の撮像【10】《髙見太郎國一・その2》

刀剣には地域特性によって5つのグループ、すなわち山城伝・大和伝・備前伝・相州伝・美濃伝に分類することができます。これを五箇伝と言います。中でも備前伝は平安時代末期より多くの名工を輩出し、国宝・重要文化財に指定されている刀剣の数量は他を圧倒…

モノクロームでの現像

デジタルカメラが商業分野で使われる以前、印刷物への入稿はフィルムを直接お渡ししていました。カラー写真の場合はリバーサルフィルム(ポジフィルムとも)、モノクロの場合は黒白のネガをお渡しするのが一般的でしたが、媒体や予算の条件によっては黒白プ…

建築・建造物の撮影【1】《1億超え》

ベリーではなくて、ピクセルのおはなし。 先日、iPhoneで撮影した明石海峡大橋のスナップを掲載したところ、おかげさまでご好評をいただきまして誠にありがとうございました。今日の写真は、その時に撮影した本チャンです。特殊なデジタルバックを使用して撮…

刀剣の撮像【9】《髙見太郎國一・その1》

髙見太郎國一は河内國平氏(奈良県無形文化財)の一番弟子で、師匠のもと7年余の厳しい修行を終えたのち1999年に独立、兵庫県佐用町に鍛刀場を構えて日々創作活動に励んでいます。 お待たせしました。 ようやく一振、現像・加工処理が終わりました。 表「播…

刀剣の撮像【0】

ブログを開始する前は、画像ををアップすることに少なからず抵抗がありました。フィルムからプリントしたものを観てもらうのとは違い、デジタル・データは簡単に複製することができます。画像を小さくしたり、ウォーターマークを入れるなどの対応策はあるの…

気がつけば、10日も・・・

このところ少しばかり忙しく、ブログの更新はおろか、みなさんのブログに立ち寄ることもままならず。それでもお立ち寄りいただいた方々には、大変失礼いたしましたm(_ _)m 新しい機材を持ちだして、ロケに行ってきました。添付の写真はiPhoneで撮ったロケ現…

建築・建造物の撮影【0】《大判プリントのための撮影法》

2008年に撮影した一連の【0】は、今回が最終回です。 オリジナルサイズはこちら。 http://www.flickr.com/photos/sparetimestudio/8976256432/sizes/o/ 水立方は4枚組、鳥の巣は2枚組の作品として、大判プリントを目的に撮影しました。周囲の余白部分…

建築・建造物の撮影【0】《オリンピックは、建築の祭典でもある。》

今週は、建築・建造物の撮影【0】と題して、2008年北京オリンピックのメインスタジアム、鳥の巣(Bird’s Nest)と水立方(Water Cube)の写真を掲載しています。オリンピックは「スポーツの祭典」と言われますが、同時に、国家の威信をかけた「建築の祭…

建築・建造物の撮影【0】《COLORFUL》

最後の一枚です。 オリジナルサイズはこちら。 http://www.flickr.com/photos/sparetimestudio/8976257556/sizes/o/

建築・建造物の撮影【0】《PURPLE》

4枚組の作品です。あともう一枚だけ、お付き合いくださいませ。 オリジナルサイズはこちら。 http://www.flickr.com/photos/sparetimestudio/8976252808/sizes/o/

建築・建造物の撮影【0】《BLUE》

東京でのオリンピックが決まりましたね。 オリジナルサイズはこちら。 http://www.flickr.com/photos/sparetimestudio/8976254052/sizes/o/

建築・建造物の撮影【0】《RED》

オリジナルサイズはこちら。 http://www.flickr.com/photos/sparetimestudio/8976258832/sizes/o/

書の撮影【1】《階調の追求》

よく「墨に五彩あり」と言われます。五彩とは五色のことではなく、無限の色のこと。墨に色はありませんが、濃淡やぼかし、にじみやかすれ等の技巧によって様々な表情を見せます。 16ビットでの撮影は2の16乗、65536の階調を捉えることができます。…

陶磁器の撮影【2】《かぎりなく白いチャイナへのあこがれ》

"japan" は『漆器』、"china" は『磁器』。 英語表記での国名が、そのままその国を代表する文化を表している単語です。 中国では今から千年以上も前、宋の五大名窯のひとつ『定窯』で、すでに芸術性の高い白磁が焼かれていましたが、ヨーロッパでの出現は1…

陶磁器の撮影【1】《温故知新》

『倣南宋哥窯四方瓶』 倣はならう、南宋は時代、哥窯は南宋時代にあった窯で古来、汝窯・官窯・定窯・鈞窯とともに宋の五大名窯と称されています。四方瓶は形の名称です。 哥窯は胎土と釉薬の収縮率の違いから生まれる表面のヒビ「貫入」が特徴的です。 写真…

結構なお点前で。

みなさんのブログ、たいへんおいしくいただきましたm(_ _)m 休憩中にお立ち寄りいただいた方、☆やコメントを残していただいた方、本当にありがとうございました。ようやく考えがまとまり、再開させていただきます。 3ヶ月前に何もわからず始めたブログです…

一服、します。

ご訪問いただきまして、ありがとうございます。 しばらくの間、更新は休憩させていただきます。 2013年8月10日 いつものお気に入りのちゃぶ台前にて

紙幣にみる、リベラルな合理主義

紙幣の話は、もういい。 まぁ、そう言わずに最後にもう一枚だけ紹介させてください。 画像はなかなか見つからなかった "Le Petit Prince" といっしょに入っていた、オランダの10ギルダー紙幣です。 オランダへは一度しか行ったことがないのですが、TGVでリ…

さがしもの、みつかる。

ありました。 昨日のコンタクトシートと同じ箱、ポジやネガの現像済みフィルムがごっそり挟まれたファイルの間に封筒入りの各種外国紙幣が、さらにA4サイズの段ボールの封筒に入った状態で。 探しものをするとき、先入観が邪魔をすることが多々あります。そ…

さがしもの、みつからない。

少し前に書いた「フォーカスの調整」で外国紙幣のことに触れ、そう言えばかわいいお札があったなぁ〜と思い出し撮ってみようと探したのですが、 ない、ない、ない、どこにもない(-_-;) 探しものをすると目当ての物は見つからず、でも関係ない物はいろいろ出…

美術工芸品の撮像【2】《石彫》

季節的に蓮の華の写真を載せていらっしゃるブロガーの方も多く、ちょっと違いますが、手元にあった硯をちゃぶ台の上で撮像してみました。こちらは華ではなく蓮の葉で、鮮やかな色彩こそありませんが、採掘された原石の皮や眼(がん)を意図的に配置して硯全…

たたら

スタジオジブリの「もののけ姫」で「たたら」という言葉が広く知られるようになりました。映画での描写には誤解もあるのですが、それはさておき。 画像は日本刀専用の材料である「玉鋼(たまはがね)」で、日本古来のたたら吹きによって作られるとても貴重な…

フォーカスの調整

特に彼のファンと言うことでもないのですが、毛沢東はその際立った風貌から肖像画に向いているようで、アンディ・ウォーホールも多くの作品を残しました。 紙幣は偽造防止のため、その国の最高の印刷技術をもって発行されます。技術水準が低い国では、自国の…

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