刀剣の撮像【0】
ブログを開始する前は、画像ををアップすることに少なからず抵抗がありました。フィルムからプリントしたものを観てもらうのとは違い、デジタル・データは簡単に複製することができます。画像を小さくしたり、ウォーターマークを入れるなどの対応策はあるのですが、フォトグラファーとしては、できればオリジナルの品質で観て欲しいというジレンマに駆られます。
この写真は、悩みながらブログを始めて最初に掲載した『新作刀』の写真です。
オリジナルサイズはこちら。 http://www.flickr.com/photos/sparetimestudio/9990479165/sizes/o/
デジタル・アーカイブ用に16bit 800dpiで撮像したものを、銀塩写真プリント用として8bit 300dpi TIFFに変換し、さらにWeb用にJPEG変換したものです。少し圧縮をかけていますが、モニタ上であればオリジナルデータと比較してもあまり違いがわかりません。データもずいぶん軽くなっていますので、短時間で画像を開くことができます。
この刀を撮像したのは研ぎ上がりすぐで、まだ銘が切られていませんでした。
刀剣の鍛錬は難しく、研磨してみないことにはキズや刃切れ(ハギレ)等の状態が見えません。そこで刀匠は銘を切る前に研磨に出し、出来映えに納得して初めて銘を切ります。刀剣の銘切りは慣例的に2月、8月に行います。(例外もあります)
次回、銘が切られたこの刀の全容とともに、刀匠のご紹介をさせていただきます。