刀剣の撮像【4】《カメラでの撮影》
この数年でスキャナによる撮像方法が広まりましたが、カメラによる撮影も行われています。初期の頃は黒の毛氈に刀剣を寝かせ、照明を当てて真上から撮るというシンプルなものでしたが、独自の工夫を重ね、より鮮明な写真を撮ることに成功しているフォトグラファーもいらっしゃいます。
いわゆる「ヒカリモノ」の撮影は、それ自体が周りを映し込んでしまうためセットも大掛かりなものとなってしまい、とても困難です。鏡のように研磨された刀剣の表面には様々な特徴があるのですが、照明の角度によって、あるいは光源の種類によってその表情を変化させるため、全てを一枚の写真に収めるのは至難の業です。
下の写真は右上奥からスポットを当て、鑑賞時における刃の見え方を再現しカメラで撮影したものです。撮影箇所が部分的で焦点範囲も狭いのですが、刃中の様子がよくわかります。