Spare Time Studio

刀剣・刀装具を中心とした高精細画像と『美』にまつわる話を綴る”空閑工作室”

さがしもの、みつからない。

f:id:sparetimestudio:20130807200252j:plain

 

少し前に書いた「フォーカスの調整」で外国紙幣のことに触れ、そう言えばかわいいお札があったなぁ〜と思い出し撮ってみようと探したのですが、

 

ない、ない、ない、どこにもない(-_-;)

 

探しものをすると目当ての物は見つからず、でも関係ない物はいろいろ出てきて

「なんだ、これ?」

あっという間に時間だけが過ぎてしまいます。

 

お札をスキャンするつもりで機器を準備していたのですが、見つからないので今回は代わりにコンタクトシートのお話しを。

もう10年以上フィルムでの撮影をやっていませんが、実用的なデジカメが出現する以前はずっとフィルムでした。撮った写真をその場で確認できるデジカメと違い、フィルムは現像してみなければどんな風に写っているかわかりません。現像が上がってくるのは楽しみなのですが、同時に不安な気持ちもいっぱいです。RawデータをLightroomで・・・などという撮影後の加工がほとんどできないため、特にマニュアルでの撮影は絞りもシャッタースピードも構図もフォーカスも、偶発的なシャッターチャンスは全て一発勝負でした。時には36枚撮りのフィルムが全部ダメなんてことも。

 

f:id:sparetimestudio:20130807200413j:plain

 

大きく分けて、フィルムにはポジとネガの2種類があります。ポジフィルムはリバーサルフィルムとも言い、現像後はライトボックスの上に置いたフィルムを直接ルーペで覗きこんでピント等を確認します。これに対しネガフィルムは色が反転しているためフィルムだけではわかりづらく、プリントの前に画像のような「コンタクトシート」を焼いてもらって確認します。フィルムを印画紙に密着させてプリントすることからこう呼ばれ、コンタクトプリントとも言います。

 

当時はフィルムの一コマ一コマをルーペで注意深く覗いてピントを確認していましたが、コンタクトシートを高解像にスキャンし拡大画像をディスプレイ上で見れば、この10年間でジャストフォーカスの基準が10倍以上高くなった気がします。

 

 

1994年2月15日 ヴェネツィア サン・マルコ広場にて

(c) Spare Time Studio, All Rights Reserved.